⑧損害保険の苦情がおこる理由

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皆様は、『そんぽADRセンター』という機関をご存じでしょうか?簡単に言うと、損害保険全般に関するご相談を中立な立場で解決のサポートをしてくれる機関です。こちらには大体3か月で6500件の相談が行われ、そのうち2800件が保険会社や代理店に対する苦情。そこから紛争になるのが100件位といわれております。

ではなぜ、3か月で2800件もの苦情が起こるのか、その割に2700件もの苦情が裁判に至る前に解決されてしまうのかを考えてみました。

 

損害保険とは大きく分けて何種類あると思いますか?

答えは7つ。①自賠責保険②自動車保険③火災保険④地震保険⑤傷害保険⑥個人賠償保険⑦医療介護保険

【では、7つの根本的な違いはそれぞれ何でしょう?】

一般の人に、これを正確に答えられる人が皆無に近いので、その人たちに保険で補償できない事故が起きたとき、苦情へと発展するケースが増えるのだろうと思います。

 

詳しく述べると終わらないので、簡単に解答すると、同一保険会社で契約しても、それぞれ作成元、作成時期の法律、監視機関、関連する法律とその数、保険金の出どころ、周辺の補償(公的補償、弁護士法など)等が、それぞれ違うので種類分けされているのです。

もっと、厄介なことをいうと、新たに考えられる起こりうる事故に備えるときにどれにも当てはまらない時は、無理やりどこかに分類するため、法律や補償範囲により隙間ができやすくなります。

なぜ、2800件苦情が起こり、なぜ苦情の95%以上が紛争に至らないのかを考えてみます。もちろん労力や費用対効果などが本音でしょうが、それを言いだしたら話が終わってしまいますので中身で考えたいと思います。

 

  • 保険会社は、起こりうる事故に対してまず考えます。その事故において、どうやったら一番保険金を支払えるかを考えて商品開発をします。そこに支払えない理由があったらそれに対し徹底的な対策を講じ、日々変わる法律や裁判事例に備えて一番保険金を支払えるように研究し改定して商品化し、支払える可能性が高くなれば高くなる程、対象者が増えて商売につなげるのだろうと考えられます。
  • 対象の加入者の心理としては、高い保険料を払っているのに、保険金が出ない、担当者が思っているより動いてくれないというケースの場合。「出し渋りではないか!怠慢ではないか!」と考えるのが普通です。

 

この二つが合間見えると苦情に発展しやすくなりますが、「出せない」、「動けない」の理由が保険会社や代理店以外の周辺の事情で起きていることが、しだいに明確になり、矛先がいつしか変わってしまうのだと思います。それでも保険会社や代理店の見落としや法の隙間がありますので紛争や保険会社が賠償するに至ることもあるのですが・・・

 

結果、あっちの保険は出たから、こっちの保険も出ると思っていた私が悪いみたいになって、泣き寝入りさせられた。や、話がすり替えられて保険会社にうまく逃げられた。と思ってしまうことになるのでしょう!

アドバイス:起こりうる事故に備える一策に保険金をもらうという手は有効です。でも保険を完全整備していてもそれだけではどうにもならないこともあります。本当に大事なのは、事故が起きた後の本人の自助努力と機敏な対応力です。その一環という意味で損保代理店や弁護士の知恵が役に立つときもあると思います。

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