⑩縁の数値化 ~親子の立場逆転現象より分析~

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法人役員のお客様と世間話をしている際「最近の商売は子世帯まで引き継ぐことが難しい。」とおっしゃられておりました。

 

商売に限らず、近隣での助け合いにおいて重要な「ご縁」には「ご縁力」というものがあるはずです。ますます「ご縁力」を活かして生きている人が、減少しているというのです。

 

私も勉強不足でどこかの分野で研究が存在するのかは存じかねますが、少なくとも私の学んできた2分野では「縁」を数値化したプログラムを聞いたことがございません。

ファイナンシャルプランナーの世界では、この「ご縁力」を数値化する学習プログラムはありませし、セールスの世界でも、飛び込み数や、性格分析、購買心理、目標設定など数値化している学問は多々あれ、「ご縁力」の数値化は聞いたことがありません。

 

でも、ご縁が最終結果につながることは、肌で感じたことがある人は少なくないと思います。

 

世間話の続きに戻ります。「酒屋、米屋、瓦斯屋、信託銀行等は、注文を受けて毎日近所を廻っていることで、水漏れや、機械の故障やケガの手当て、時には救急車を呼んだり、けんかの仲裁をしたりすることもあったかと思えば、忙しい最中に2時間も愚痴を聞くだけのこともあった。その良さを分かっている年寄りは今でも沢山いる。

だけど、若い世帯と同居したりすると、こういった目に見えない良さはうまく伝えられず、数字の安さや若い世帯の浅い付き合いを優先したがる子世帯に、これからのことはと遠慮してしまう家庭が増えた。親より子の方が偉くなってしまった!」といいます。

 

たとえば、ファイナンシャルプランナーの金融資産運用の世界では、人は何かに投資するとき、リスクを回避したがります。そこで効率的市場仮説というものが立てられました。簡単に言うと、投資元の全ての情報を数値化すれば、資産価値は完全に反映されるので、予想が立つ。という説です。

 

私が思うに、この説を知っていると、

「私会社立ち上げました。投資してください。あなたに損させないように一生懸命頑張りますから。」という近所の若者と、

「この会社が立ちあがったのですが、母体がしっかりしていて、情報もオープンです。分析結果、プラスに向かうと予想が立ちます。今投資のチャンスかも」という金融プロの親友がいます。

 

当然、どちらかというと実態の分からない近所の若者より、プラスの予想が立っている金融プロの親友の意見を参考にするでしょう。

 

これが今の世間だと思います。しかしこれには続きがあり、金融の世界では、情報が確かでも、世の中情報通りに進まないこともあるよ。という説後から出てきました。さらにはむしろ情報と将来価値は全くリンクしないという説まで出てきているのです。

 

つまり、ファイナンスの世界は研究者が数値化して実態がわかったような気になっていても、実はむしろ不確かなものだったりすることもあるのです。どうせそうだったら、『頑張る』という根拠のない近所の若者の言葉に乗っかってやるかという考え方もあるといえるのではないでしょうか?

 

これが、多くの年寄りたちが大切にしてきた「ご縁」の一種ではないかと思います。

実際は、昨今、年寄りが近所の若者を選ぼうといっても、ズバリ反対意見で論破する子世帯が権限を持っているのでしょう!

 

では「ご縁力」を数値化(仮説)してみましょう。

私の仕事の一部(大部分)に損害保険のご契約がございます。その申込数を「紹介・知り合い」「飛び込み」「分析営業(テレアポなど)」「競合営業」「その他」と分けたとき、「紹介・知り合い」の割合が全体の何%なのかを出すと、私のこの営業における「ご縁力」の割合が出てきます。また親の関係」という数値も出すといいです。

 

これだと、それぞれが仕事だけでなく、友人数や利便施設など、色々な生活においても簡単に数値化できると思います。思っているよりもさらに意外な数字になるでしょう!?

 

年寄りたちが大切に積み重ねてきた「良縁」を、若い世代に遠慮してそっと置いてしまう前に、気が付くきっかけになればと思います。

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